
グミというお菓子を初めて食べたのは小学生の時だ。それは明治のコーラアップで、まだプラスチックのケースが半分、その反対の面にはオブラートが付けられていて乾燥を防ぐ仕組みになっていた。1980年代半ばよりも少し前のことだ。
小学4年生の遠足の時にはトムとジェリーの形をした輸入菓子っぽいグミを買っていたし、中学生の後半には果汁グミが登場した。こうした事を記していると、過去にも同じような事をここに書いたことも思い出した。
それまでに果物っぽい甘酸っぱいお菓子を食べようと思うと、飴なのかあるいはジュース、そうでなければゼリーを食べるという塩梅だったので、カチカチの固形物なのな液体か、あるいは液体に近い流動体を匙ですくって食べるしかなかったので、歯応えのある固形物で甘酸っぱい味がするお菓子の登場はとても画期的だった。
以来、僕は今に至るまでグミを愛し、新製品を目にするとすぐに買って賞味するようになっていた。
そんなグミとの関係も沼津に来てからはすっかりと希薄になっている。職場でも美味しいグミを見付けると同僚たちに勧めたりしていたものだから、ぼくのグミ好きは周知のこととなっていて、転勤の餞別やらその後の誕生日プレゼントでも沢山のグミをもらったものだ。
しかし、沼津に来てからはそんなグミにも手が伸びなくなり、沢山貰っていたグミも溜まっていく一方だったので、先日、末娘に分けた次第。冒頭の写真は一つだけ我が家に残した頂き物のほんの一部である。
末娘にグミを与えたのは少し前のことになるのだが、昨日、その感想がラインで送られてきた。

グミオタクを自認(他認も!)する僕は彼女の感想に記されたものはいずれも既に食べたことがあるのだが、概ね同じような感想である。
特にメロンは「メロンでなく香りの強い胡瓜の菓子」だと信じてやまない。メロンという果物をお菓子にするときの香料の配合はとても難しく、瓜科の青臭さも必要な要素だとは思う。
しかし、その青臭さがトップに立つと本当に不快な菓子になる。メロンという果物の美味しさが甘みや酸味以上に「その気高き香り」にあるからだろう。未だ「モノホンのような香りのするメロン菓子」というものにはお目にかかっていない。
それに対してレモンや洋梨という果物の香料は再現しやすく、香りにおいてはグミであっても簡単に及第点を取れるように思う。
特に果汁グミの品質は(押し並べて…ではあるが…)日本のグミのトップクラスだと思っているから、レモンや洋梨については味の再現力を含めてとても上質なものだ。再現しやすいレモン味のグミは他のメーカーを含めて数多くあるが、果汁グミに関しては酸味と甘味、そして香りというグミの主たる構成要素に加えて、柑橘類の持つエグみみたいなものも感じ取れるので、このグミはトップオブトップと言えるだろう。
洋梨について末娘は低評価していたが、これは彼女が洋梨という果物にそんなに接したことがないからではなかろうか…と思っている。香りを再現した果物菓子の中でも果汁グミの洋梨の香料はよく出来ている。
…と、グミオタクとして感じることを記したが、これは感想をくれた末娘への私信のようなものだ。
なんということのない菓子の感想であっても、各々がそれに対して何を感じ、そしてその感じ取ったことを出来る限りの表現力を駆使して相手に伝えるということは、本当に面白く、大切なことだと思っている。