クレソンの成長

ゴールデンウイークが終わると早速雨が降った。

天気予報によると、これから一週間は割と雨が降るようだし、今年も去年のように梅雨入りが早くなるかも知れないようなことも言われている。

昨夜も雨が降っていたので、ベランダ菜園を雨の当たる場所に移しておいた。2日に1回、もとい4日に3回くらいだろうか、そのくらいの頻度でプランターに水を与えているが、一回あたりの水の量は10リットルをくだらない。

一度ずつは大したことなくても累積すると結構な量になるので、僕はプランターには風呂の残り水を使っている。風呂水をそのまま抜くなんてとても勿体無いことなので、僕は洗濯にも使用するし菜園を支えるのも風呂水なのだ。

水は貴重なものなので雨が降るときにはそれを利用しようという簡単な考えによるものだが、学校で「アホのようなSDGs」とか教えるよりも、そんな単純な生活での一行動が大切だと思う。


さて、今朝は雨も上がり爽やかな陽が差していた。ぐっと涼しくなった朝の空気の中、プランター菜園の成長を見ていると、クレソンが随分と大きくなっている。

数本はもう食べられるほどだが、全体的にまだ大きくしてから摘み始めた方がいいだろうな…そんなことを思いながら大きくなった葉を撫でていたら、葉から何かがピョンと落ちた。

何かゴミのような小さなものだったが、それが落ちた先に目をやると小さな黒いイモムシだった。

!!

これには驚愕した。
クレソンに虫が付くことなど想定していなかったからだし、虫が付くとしても早すぎないか?

めちゃめちゃに驚きながら、葉っぱを丁寧に見てみると、本当に小さな穴がポツポツと開いている。これが虫どもによるものなのは明確だった。その目を他の葉にやってみると……。

やはりいた。

葉を齧り取られるような大きさではなく、まだ1ミリ程度、大きくても3ミリくらいのやつがいたので、葉を傷めないように軽いデコピンを葉の先に打ち込み、そいつらをベランダから叩き出しておいた。

今日の敵は8匹くらいだったが、これからこいつらがわんさと襲来してくるのだろう。そりゃそうか。あんなに気持ちのいい天気が続いていたのだから、虫の子供たちも元気に動き始めるよな、食べ盛りだし…。

そんな親っぽいことも考えたが、僕は虫を許さない。その幼虫にどれだけの未来が期待されていようとも全て駆除する。

今年も虫との戦いが始まるのだ。
奴らに同情とか仁義は不必要だ。
とにかく、僕が可愛がるプランター菜園の成長を妨げる奴らは殲滅する。そんな思いで初夏を迎える。