オクトーバー

数日前から秋らしい過ごしやすい気候が続いている。

この数日はいよいよエアコンを稼働させることもなく、夜は網戸にして過ごしている。朝方は夏布団を被るとちょうど気持ちよく、本当に過ごしやすい時期になったことを嬉しく思う。

僕は夏の暑さも冬の寒さも、それはそれで好きだ。暑くても寒くても冷暖房を効かせれば快適だし、外の暑さや寒さというのも生活のアクセントになる。冷暖房の費用がかかるのは全く歓迎しないのだけど…。

秋で言えば9月の下旬から11月の上旬くらい、春ならば5月〜6月の上旬くらい、年間3ヶ月くらいが厚着することも薄着することもなく快適に過ごせる期間で、この気候の心地よさを噛みしめる時間というのもとても幸せな時間だと思っている。

 

今日から10月なのだが、朝から涼しい風が吹き強い日差しもすっかり秋の陽の光になり、気持ちのいい一日だ。

これから数日間は天気もよく、気持ちのいい気候が続きそうなので、今日から春の終わりに仕込んだ「シナチク」の第3工程に入ることにした。

5月の終わりに職場の後輩のはからいで竹を貰い、6月7月8月9月としっかりと乳酸発酵させた竹である。4ヶ月の乳酸発酵により、筍どころではなくパンダですら食べそうになかった若い竹は酸味を帯びた匂いを漂わせている。

そう言えば、三遊亭楽太郎さんが亡くなったニュースが溢れている昼下がりに「若竹」をいじるのもなにかの円楽……いや、なにかの縁なのかとか思いながら、僕はシナチク予備軍をベランダに干したのだった。