新年に思うこと

あっという間に2023年が始まったと思ったら、煮染めを食べたり酒を飲んだりしているうちに元日の夜になった。

細かなことは覚えていないのだけど、大晦日〜元旦にかけて見ていた夢は「何だか雨の降る日に部活のような大所帯でどこかに移動をする」という夢だった。そこには職場の先輩とバンド仲間の年上の方を足して2で割ったような人物が登場していたし、その中では僕はえらく年下の後輩部員(というよりも僕がOBで後輩たちは現役の高校生部員くらいなのか?)たちに、雨の中で何かを手助けしてやっている…というようなものだったのだが、ちゃんとは思い出せない。

今夜〜明日の朝にかけて見るであろう夢、初夢では「もっと分かりやすく嬉しい夢」を見たいものだ。

 

さて、僕は夢判断みたいなことは信じない「極めて現実的な人間」だと自分で思っているが、それでも正月になると毎年、初夢のことを考える。

それは睡眠中に脳が考え出した映画のスジみたいなものだから、都合の悪い内容だったら「脳がフザけてみただけ」と捉えればイイ。

しかし、眠って見るそちらの夢ではなく、現実世界の目標に近い方の夢についても正月のうちに考えたおいた方がいいと考えている。勿論、年の途中で目標なんて新たに浮かび上がってくるものだし、途中で細かな軌道修正したりボツにするものもあるだろうから、特に初志貫徹が大切だとも思っていないのだけど…。

去年の正月にに「今年こそラッパを再開しよう」と考えた。一年経った現在、こちらは順調にいっているが、今年はより効率よく練習成果を出せるようにやり方を考え直す必要がある。他の取り組みとのバランスや生活リズムを崩さないやり方を考えねばならん。

 

そして、今年は「MC」についてもそのスキルアップに取り組んでみたいとも考えている。特にどこでMCをやりたいということはないのだけど、ラッパを吹いているとそのステージもあり、そこでのMCの機会も増えてきそうな気がしている。それにはやはり「カッコいいフレーズのコピー」が必要であり、とにかく色々な言い回しを実際に声に出して事前練習しておく必要がある。

ジャズにおけるアドリブソロも僕は同種のものだと思っているのだが、その場で雰囲気に合わせて即興で演奏しているジャズマンのソロだが、何も背景とか準備のないところからいきなり即興でいいフレーズが生まれる訳などない。

セッションでカッコいいフレーズをキメているミュージシャンは過去に何処かで「そのネタを仕入れているか練習するか」しているのだ。勿論、これには程度とかレベルというものがあって、街で聴こえてきたカッコいいフレーズを少し聴いただけで自分の持ちネタに加えることが出来て、セッションの際に適度なタイミングで自分のフレーズとして繰り出せる人もいる。

僕など、カッコいい演奏を聴いてもそれがなんの音かは分からず、苦労して譜面に落としたものの、それ自体を上手く演奏出来ないような有様だ。自分の得意フレーズとして体得して、セッションの際にサラリと出すことなど夢のまた夢のような状態だ。

同じようなことは料理においても当てはまるどこかでパッと食べた美味しいものを自分である程度再現調理出来る人もいれば、美味い不味いは分かっても、ソレが何による美味さなのか分からない人もいる。

いずれも初心者であるうちは何から手を付ければ上達するのかも分からないが、そこが分からぬからと言って何もしないで過ごすことほど愚かなことはない。音楽も料理もセンスは必要だが、ミュージシャンとしてとか料理人として金を稼ごうというレベルではなく、趣味として取り組む範囲のことには努力の方が大切なのだと思う。

これはMCも同じ。さっと気の利いたことがよく出てくるねぇ!と褒められることも昔はあった。そりゃMCとして喋る機会もあったから。そして、それは「さっと出てくるのではない」のだ。あたかもさっと出てきたようにすぐに口をついて出るように普段から「こんな時にはこんなことを喋ってやろう」と虎視眈々とそのチャンスを伺っていたのだ。

この15年くらい、そうした場から離れていたが今年は少しばかりMCの練習にも取り組もうと思っている。