東京で酒を飲む。

一昨日の出来事。

スーツやら靴やら色々と街での用事を済ませると、午後の遅い時間になっていた。子供たちに連絡を取るとふたりともバイトだが娘は夕方にはバイトから開放されるとのことだった。

夕方から、門前仲町に住む先輩を呼び娘とも合流して3人で一緒に酒を飲む。

先月、東京に来た時には入店しなかった三州屋。昔、この店から割と近いところに勤務先があったので、しょっちゅうとは言わないが割とよく来てきた。当時は酒好きのおじさん(…と言うよりも爺さん)御用達の店、という感じだったので、空いてもいないけど混んでることもなかった。それは20年くらい前のこと。

6年くらい前に来店した時には既に若めの女性のみの客なども来るようになっていて、店中ぎゅうぎゅうの混雑ぶりだった。

昭和の家庭のおかずというような、いや、家庭のおかずとしては少しばかり御馳走な献立は酒に合う。基本的には全て家庭でコピー出来るものだと思っているし、僕の作る自炊献立もここの料理の真似をしているところが大きい。経済的なことだけを考えると「三州屋風の献立」を自宅で作ったほうがいいのだが、娘に一度は本家の味や佇まいを体験させたかったのだ。

この日、我々が食べたものを記す。

刺身盛合せ、煎り銀杏、貝盛合わせ、青柳のぬた、鶏豆腐、海老フライ、牡蠣フライ。三州屋で食べるべきものはほぼ網羅したと思う。漏れがあるならば焼魚と煮魚くらいか?勿論、ここの献立は壁いっぱいに張り出されるくらいあるので、全てを食べてみようと思うと何日かかることだろう?

ここの勘定は3人で17,000円だった。値段のことを気にせずに食べたい御馳走を好きに頼んだし、酒もすきなだけよく飲んだからそんなものなのだろうが、この金額を使って自炊したら倍以上の酒と料理を支度出来ただろう。

しかし、そうした真似は今度やればいい。まずは模倣対象となるホンモノの有り様を知るべきなのだ。友と娘とともに過ごす名店での夜はとても楽しい時間だった。