「いい氷」と「いい水」

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常日頃、日常的に酒を飲むのだけど、安物の香りもしないウイスキーソーダ水で割って飲んでいる。

「慣れ」というのは凄いもので、この酒が一番美味いと思っている。…嘘だけど。

…正しく言うと「贅沢になると良くないから、この酒が一番美味いのだと思うようにしている」のだ。



今夜もそんな安酒を飲むのだけど、今日は外で売っているロックアイスと炭酸水で一番美味いと思っているウィルキンソンで飲むことにした。自分で買ってきたのではない。先日、酒を飲みにやって来た客が持参してくれたものの余り物だ。余り物バンザイ!

自宅冷凍庫の製氷皿で作った氷よりも、買ってきたゴロゴロの氷は固くて美味しいと思う。そして、この夏に設備を整えて自作している炭酸水よりも、買ってきたウィルキンソンの炭酸水はシュワシュワ感が弾けるようで素晴らしい!

香りもせずに味気ない安酒もこの2つのお陰で、随分と美味しくなるだろう。

そんな期待を胸に一杯飲んでみて驚いた!




それほど美味くもないのだ!


氷はともかく、口の中でバチバチッ!と弾けるような炭酸が最高だと思っていたウィルキンソンが物足りないのだ。

炭酸水製造設備を整えてから2ヶ月弱。
作り始めた当初は、炭酸感があまりに物足りなかったので、作り方の工夫はそれ以来ずっと続けている。何度もいろいろな製法を試しているが、ウィルキンソンを超えるものはやはり自宅では作れないのだ…と、正直諦めていた。

しかし、酒屋から借りてきたボンベもその中の液体炭酸ガスもまだまだ沢山ある。これらを使い切るまではウィルキンソンは断とう…と市販の炭酸バチバチのものはやめて、自作炭酸水のヌルさに体を慣らすようにしていた。

それがどうしたことだろう!
知らず知らずのうちに、僕の自作炭酸水はウィルキンソンバチバチ感を超えていた。相当なものだ。

そして、最高峰だと信じて疑うことのなかったウィルキンソンすら物足りなく感じでしまうほどのバチバチ好きになっていたようだ。


日々飲んでいる炭酸水は、2日間くらいに分けて3回くらい炭酸ガスを充満させ、よく冷やしては炭酸ガスで満たして飲む直前にもガスを打ち込むようにしていた。

それでも物足りなく思っていて、美味い炭酸水を作るのは一生かかって取り組む程、奥深いものなのだ…とすら思っていた。

何事も努力を続ければ成果に繋がる。
たかが炭酸水のことなのだけど、そんなことを感じた夜だった。