玉子は物価の優等生

【これは今から62日前に書いていたものである】

このところの物価の上昇について、テレビでは来る日も来る日も「やれ何が高くなった」だの「これを受けて消費者の皆さんは云々…」みたいなつまらんことを報じている。

世相を映すものがマスメディアであるならば、ある程度正しく世の中の動きを伝えているのだろうけど、「バカのような消費者のバカなような意見」を「テレビは大した考えもなくバカのように垂れ流している」ようにしか思えない。「情報 of theバカ for theバカ of theバカ」というような状態だ。

 

これまで僕が玉子を買っていたのは近所のドラッグストアである。ここでは10個入の玉子が148円で売られていたのだけど、年明けには198円に値上がりしていた。そしてその値段は、ここしばらくのうちに248円まで上昇した。

 

【ここからは今、書いているものである】

玉子の値段について考えることが一時は増えたが、その後だいたい10個で300円くらいになってからは「それが普通」みたいになって、特にメディアでも扱われなくなったように思う。

しかし、玉子がひとつ30円だとしても、食材としてのその価格は素晴らしいコストパフォーマンスだと思う。炊きたての御飯に玉子と醤油があれば成立する「玉子かけ」と同様に満足感を得ようと思えば、他の食材ならもっとお金がかかるように思うし、玉子3つ分、1人前90円の玉子代をかけたオムレツにしてと出汁巻き卵にしても他の食材を遥かに凌ぐコストパフォーマンスだ。

これは僕が一人でも考えることだし、娘が下宿生活を始めるにあたって娘とも自炊における玉子の優秀さについてよく話をした。

以前と比較をすれば玉子は高価になった。世の中の出来事として値段の上昇を伝えるのはマスコミの一つの役割だと思うから当然のことでもある。しかし、変に不安を煽る「単に騒ぐだけ」のような伝え方は、やはりバカマスコミがバカ消費者を増やしているようにしか思えない。

ゴールデンウィーク序盤に娘と一緒に下宿で作った出汁巻き卵。玉子は4つ使っただろうか?出汁やら紅生姜やら、他の食材の材料費を含めてもその材料費は200円もかからない。

これには技術も必要にはなるが、そんなの大したことのないものだ。玉子が高いからということを理由に他の出来合い惣菜を数百円出して食卓に乗せるという行為。

面倒だから、とかどうにも揚物を食べたいから、という理由ではなく「玉子が高いから」という理由。そんなバカなことをする人間には娘にもなって欲しくはないと思う。