正月料理について

今年の正月も特に正月らしい料理を支度しなかったのだが、その支度しなさっぷりと言うと近年稀に見るレベルだったように思う。

この数年、煮染めくらいはちゃんと炊いて…って、考えてみると煮染めを作るくらいで、あとは買ってきた数の子を塩抜きするくらいか…。何も自慢するほどの正月料理を食べない「いつものこと」なのだろうが、今年はその煮染めすらも作らなかったので特に「何もせずにサボった」感が強いのだろう。

晦日の昼前にテレビをつけたら「大晦日だよドラえもん」をやっていた。そこではのび太たちがおせち料理のダジャレぶりを知り、自分たちでごろをしておせち料理を考えよう…というものだった。

これに似たことは何年も前に娘二人と考えたことがあったのを思い出した。素敵な一年(ステーキ)やら華麗な活躍(カレーライス出来たらカツも!)など、おおよそクラシカルなおせち料理とは程遠い子供の人気メニューみたいなものを沢山考え「来年の我が家の正月料理はこんなふうにしよう!」とかしゃべっていたものだ。

多分、その次の年には僕は東京で暮らすことになり、それが本当の理由だったかどうかは別にしても、結果的にこうした空想おせち料理は我が家の食卓にはまだ上っていない。

そんなことを思い出させてくれる「ドラえもんの1シーン」だったのだが、その後もネットで「うまいこと語呂合わせした理想のおせちメニュー」みたいな記事を見た。よく出来た語呂合わせでもあったので、それをこちらに引用したいと思ったほどだが、その記事が見つからない。

まあ、今から40年以上昔の僕が小学生とか幼稚園児だった頃から「おせちもいいけどカレーもね。」というTVCMが放送されていて、田作りとか黒豆とか紅白なますじゃなくてカレーライスを食べたい…と幼児の僕は切望していた。

そんな刷り込み効果があってのことでもないのだが、仕事始めの今日の昼ご飯にカレーライスを食べた。

こうしたサラリーマンらしいメシを食べると、やはり楽しい正月休暇は終わり、いつもの日常が戻ってきたのだと感じさせられる。

爺くさいクラシカルなおせちは嫌なのか?カレーライスを食べたいんじゃなかったのか?自分でも不思議に思うが、正月が終わると思うと、やはり正月らしい食物がいいなあ…と都合よく考えたりもするのである。