夏の漬物

この夏から紫蘇をプランター栽培するようになったことも作用しているのだけど、このところ「青柴漬」を本当によく食べている。


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休日が来ると朝から農協に出掛けて、良質かつ安価な胡瓜や生姜や茗荷を買って来て、青紫蘇と一緒に漬け込むのである。

胡瓜のパリパリした食感と紫蘇の香り、そしてアクセントとなる生姜、そしてそれら全てを一層うえのランクに引き上げるような茗荷。本当に美味い漬物だと思うので、こればかりを漬け込んでは自ら賞味し、その成果品を人にも配ってばかりいる。



そんなことだから、糠漬はめっきり出番がなくなった。糠床の維持のために掻き混ぜはするものの、新しく野菜を漬け込んでいないし、日に日に古漬けとなっていく古参糠床も食べていない。

去年の夏もそんな感じだった。
去年は青柴漬を作ってはいないのだけど、夏の間はどうも糠床および糠漬に対してのモチベーションが落ちるようだ、僕は…。


数年来、糠床の調子や糠漬の美味さを語り合う「漬物舎弟の後輩」は、夏野菜の数々を美味そうな糠漬に育て上げて、夏の間も活発な糠床育成を続けているようだが、「漬物について偉そうに語る兄貴分」の僕は全く胸を張れないような糠床生活を送っている。

6月のことだっただろうか。
胡瓜の古漬けを水に晒してギュッと絞り、紫蘇と生姜を刻んで古漬けにまぶした「覚弥和え」を好んで食べていたのだけど「胡瓜と紫蘇と生姜」を食べるには、僕にとっては「青柴漬」の方が何倍も好きなのである。



去年に続いて僕の糠床はグレている。去年程ではないが。夏になると僕の愛情が希薄になり、そのせいで糠床がグレる。

どうしょうもない極道者に育ってしまった…なんてレベルではないのだけど、全うに真面目に成長しているかというとそんな訳は無い。

後ろめたく思いながらも、義務感として時折、糠を掻き混ぜる日が続いている。去年もそんな感じだった。