シイラを食べる秋

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夕食にシイラを食べた。

シイラという魚は好きなので、夏になると毎年よく食べる。この夏は旅先の山陰地方でもシイラの刺身を見かけた。そいつを食べておかずに、どこでも食べられるようなイワシを食べてしまったことを後悔しているが、もうどうにもならないことだ。

夏からこっち、3〜4回はシイラを食べたのだろうか?去年から思うことなのだけど、夏の暑い時のシイラも勿論美味いのだが、秋の終わりに売られている名残のシイラも美味しい。

あっさりとした魚なのだけど、秋の終わりのものの方が少しばかり脂も乗っているような気がする。これは気分的なものなので、本当に脂の乗った魚を好む人には全く物足りない程度の差なのだけど…。


シイラを食べる時、僕はほぼムニエルにして食べる。ディルとタラゴンなどを馴染ませて、オリーブ油を入れたフライパンで弱火でじっくりじんわりと火を入れるのだ。決して焼きすぎてはならん。身の中の水分が飛ばないように、最低限の火を入れたらすぐに食べる。

生臭みもない魚なのだが、香草の香りがよく合う魚だ。僕は香草の香りのついたシイラのムニエルにイタリアンパセリをたっぷりと添えて食べるのが好きだ。



……なんてことを書いていたら、昨年の今頃にも僕はシイラを食べていたようだ。去年はシイラの熟成を図り、結果的に失敗したシイラを食べていた。このことがこのブログに記されていた。そして、その日もベランダ菜園のイタリアンパセリを添えて食べていた。

人のライフスタイルは、おっさんにはなるほどに新しいものはなかなか入ってこずに、これまでの経験から形作られた「自分のスタンダード」に沿って繰り返されがちだ。

11月になって秋の深まりを感じた頃に、この街に住んでいる間は僕はシイラを食べるのだろう。去年と今年がまさにそれだ。一昨年は別の街にいたので、その間は夏や秋に限らずほぼシイラを食べなかった。


今のこのスタイルがいつまで続くのか?それは僕にもよく分からないけど、秋に食べるシイラの味は覚えておきたい。